gakushu - 756、正倉院
756、正倉院
- 2016-10-25 23:46
(NHK20140518)
大黄の根が黄色なので大黄という名前になりました。
別名「将軍」の名があります。
国を治める内政には、国老(家老)が働き、
外政に対しては将軍が担当するもので、
国を病気に置き換えて考えます。
病気を治す薬にも国老と将軍があり、体内でのアレルギー反応を抑え、
体内からの病気になるものを防ぐ国老に相当する働きの薬と、
積極的に病気の因に対して働く戦いをしようとする、
将軍のような働きがあります。
国老の働きは甘草、将軍の働きは大黄が行うため、
大黄は別名、将軍とも呼ばれています。
言うまでもなく大黄は中国で開発された世界的な薬物です。
既に紀元前からはるばるシルクロードを経てヨーロッパに伝えられ、
わが国でも古く奈良時代の文化の遺産である正倉院(756年)の
薬物の中にも大黄が現存することは周知の通りです。
広い中国では大黄の品質も多種多様のものが出回っています。
大黄の原植物はその生産地によって相違します。