gakushu - 1925、とある憲兵の福岡赴任
1925、とある憲兵の福岡赴任
- 2016-10-31 11:21
(NHK20160109)
1925(大正14)、NHKラジオ 本放送開始
(TV東京20150910)
1925年10月、
石原莞爾古戦史の教官になる。
戦術的に勝つことに努力するは当然ながら、
特にいたずらに決戦に勝つことのみを強調する。
これは欧米戦術に心酔した力の戦いを尊重した結果であり、
窮極において戦いは心の戦い、心理戦
であることを忘れたきらいがある。
つまり力の戦いが勢い真実に反する「強気」の傾向を呼び、
あまりに硬直して、殆んど退くことを知らぬ。
もとより弱音をはかない主義は戦陣のこととて、大切ではあるが、
真実に反して形式に堕し迎合に傾く時において
行き過ぎの強ガリとなり、持久戦略の欠如となり
ゲリラ戦の如きは夢にも考えなかった。
石原莞爾教官が古戦史でフリードリッヒの持久戦略を、
また日露戦史で若干東洋的戦争哲学、兵站補給などの
再認識を呼びかけた教官がいたのは印象的であったが、
所詮大勢とはならず、特に大東亜戦争において
兵站軽視の弊風があったことと考え合せると、
決戦戦略偏重の強がりの弊も度がすぎた、と
痛感されるのである」(那須義雄『陸軍大学校』)